2Wayスピーカープロジェクト Śiva Project BS2-WG その4

 低価格でPreference rating 推定スコア6.0以上を目指す自作スピーカーを設計/製作するプロジェクト、その4です。 前回はエンクロージャー容積とポート共振周波数まで定まりましたので、エンクロージャーを設計していきましょう。エンクロージャー設計の手順やコツについては、「自作スピーカーエンクロージャー設計法 マスターブック」、「自作スピーカー デザインレシピ集 マスターブック」で詳しく解説していますので、気になった方は是非チェックしてみてください。

目次

エンクロージャー設計

コストダウンのために

 マスターブックシリーズではエンクロージャーの角を落したり、フラッシュマウントにすることで軸上周波数特性を向上させていました。しかしながら、今回は材料費が3万円という制限があるため、複雑な加工を業者へ依頼することができません。近所のコーナンのDIYラボという自由に使える工作スペース(電動工具貸し出しあり)を使って加工することを念頭に置いた設計とします。特にフラッシュマウント用の板については、±0.5mm程度の加工精度が求められます。DIYでの加工は困難ですので、今回は不採用とします。

Fusion360を使った設計

 という事でチャチャっとエンクロージャーを作図してみました。Fusion360による設計法はこちらで詳しく解説していますので、是非試してみてください。板材は12 mm厚 MDFで、910*910 mm に収まりました。一般的なホームセンターで1200円前後で、コスト面も問題ありません。穴径は最大でも100mmほど(WFの穴)ですので、充電ドリル用自在錐でも十分に加工できます。また、ユニットやバスレフポートの位置は特性に大きく影響しますので、慎重に検討しました。無造作に配置しているように見えて、実は割と考えて設計しているのです。

次回予告

 次回はエンクロージャーを製作し、ニアフィールド測定を行います。ここで良い結果が出ればEPR 6.0以上が見えてくるのですが……

補足

 今回はweb連載という事で、かなり省略しています。より実用的な自作スピーカー設計の手法や作例については、好評発売中のマスターブックシリーズ各書にて詳しく解説しておりますので、ご参考いただければ幸いです。

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