2Wayスピーカープロジェクト Śiva Project BS2-WG その9

 低価格でPreference rating 推定スコア6.0以上を目指す自作スピーカーを設計/製作するプロジェクト、その9です。前回はネットワークの設計が終わりましたので、今回はネットワークを製作していきます。

 パッシブネットワーク設計についてはマスターブック各書で紹介しています。また、「自作スピーカー デザインレシピ集 マスターブック」 デザインレシピ集では作りやすさを考慮したネットワーク回路と製作例を掲載していますので、是非チェックしてみてください。

目次

価格表再び

 ネットワーク設計は素子選定によってコストが大幅に変化します。ここで、これまでかかったコストを再確認してみましょう。

品目単価数量価格
NG25FW-4241624832
RS125-86630213260
エンクロージャー用板材120011200
ターミナル2002400
ポート (JantzenAudio ダクト P25-102)2972594
吸音材 ( 東京防音 吸音材 ESW-300)5541554
低頭タッピングビス M3 (8本入り)1982396
低頭タッピングビス M4 (6本入り)1982396
21632

 ネットワークに使えるのは、残り8368円ですね。だんだんと一ヶ月一万円生活じみてきました。なるべくネットワーク素子のグレードは最低限保ちながらこの範囲内に収まるようにコストを計算し、最終的な価格表を出してみました。

品目単価数量価格
NG25FW-4241624832
RS125-86630213260
エンクロージャー用板材120011200
ターミナル2002400
JantzenAudio ダクト P25-1022972594
吸音材 ( 東京防音 吸音材 ESW-300)5541554
低頭タッピングビス M3 (8本入り)1982396
低頭タッピングビス M4 (6本入り)1982396
Bennic BMPT250V0.22μF2702540
シズキ TME250V1.0μF1342268
シズキ TME250V4.7μF4382876
高精度金属皮膜抵抗 1Ω43286
JantzenAudio MOX22.0Ω1672334
JantzenAudio MOX33.0Ω1672334
JantzenAudio Jz20-0.18mH34141364
JantzenAudio Jz20-0.30mH3912782
JantzenAudio Jz20-1.5mH82121642
JantzenAudio EleCap5.60μF1832366
有孔ボード (ネットワークボード用)1101110
ダッヂインサートナット M4×5 (20個入り)3901390
真鍮ナベ小ネジ M41512180
圧着端子 R1.25-41036360
ファストン端子各種10880
オーディオテクニカ AT567S 1922384
結束バンド1101110
両面テープ1101110
29948

 コンデンサのグレードをかなり落としたにもかかわらず、ギリギリになってしまいました。コイルだけでも3000円近くかかってしまいますので、なるべくコイルを使わないように設計すれば価格が抑えられるでしょう。また、ネットワークボードに使う機構部品や端子類も意外とかさみますね。皆さんも一度作ったスピーカーの価格を計算してみると、意外なところでコストがかかっているかもしれませんよ?(自作は人件費0円、いいね?)

 ※今回は価格表記のために各ネットワーク素子の値を載せましたが、コイルは巻き戻して微調整していますし、ツイーター側のネットワークはかなりイレギュラーな回路構成としております。ご注意ください。

ネットワーク製作

 今回はネットワークボードにダイソーの有孔ボードを使いました。サイズは20 cm×30 cmなので、ノコギリで切断すれば2Wayスピーカー1ペア分取れます。また、この有孔ボードの穴はちょうど5 mmなので、M4のダッヂインサートナットがそのまま固定できます。結束バンドも有孔ボードの穴を通して固定できますので、個人的にかなりオススメです。 

 WFのネットワークボードはこのような形になりました。ネットワークボードが黒いので、締まった見た目になってかっこいいですね。

次回予告

 Sivaプロジェクト BS2-WGは次回で完結の予定です。果たしてEPRが目標の6.0を超えているのでしょうか。お楽しみに!

 また、ネットワーク製作についての質問等ございましたら、コメント欄にご投稿いただければできる範囲で回答いたします。遠慮なくご質問ください。

補足

 今回はweb連載という事で、かなり省略しています。より実用的な自作スピーカー設計の手法や作例については、好評発売中のマスターブックシリーズ各書にて詳しく解説しておりますので、ご参考いただければ幸いです。

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