説明
目次
本の内容
説明
自作スピーカーを設計するために必要な基礎理論を解説します。第1章では音響工学の視点から、第2章では機械工学の視点、第3章ではエンクロージャー設計には欠かせないT/Sパラメーターを詳しく解説しています。第4章ではエンクロージャーの構造や材質に関する解説と、エッジディフラクションやバッフルステップなどの、スピーカー設計時に重要となる音響的概念も解説します。第5章では密閉型スピーカーの設計方法です。密閉型スピーカーの最低共振周波数(fc)や共振先鋭度(Qtc)などの設計時に重要となるパラメーターについて解説しています。第6章はバスレフ型スピーカーの設計で、エンクロージャー容積(Vb)、ポート共鳴周波数(fb)とともに、QB3、SBB4、SC4などのバスレフ型低域設計の基礎となるアラメイントテーブルを紹介します。第7章ではScan-Speakのユニットを使った2Wayスピーカーの作例を、設計から制作まで詳しく解説します。作例の板材カット図面や、測定データ、クロスオーバーネットワーク設計用のファイルはウェブサイトからダウンロードが可能です。
本書で解説している技術ポイント
- 吸音材を入れていないエンクロージャーは中で共鳴するの? → 定在波
- 磁気回路が強力なユニットは低音が出る?出ない? → T/Sパラメーター
- メーカーのハイエンド製品には流線型の形をしたエンクロージャーが多いのはなぜ? → エッジディフラクション
- デスクトップで使っていた時はバランスが良かったのに、スピーカースタンドに乗せたら低音が少なくなった? → バッフルステップ
- バッフルに段差があったり斜めになっているスピーカーがあるけど → タイムアライメント
- 密閉型の低音はキレがある? → バスレフ型との群遅延特性の比較
- バスレフ型に最適な容積とポート共鳴周波数って算出できるの? → アライメントテーブル
誌面サンプル
本の構成
第1章 音に関する基礎知識
- 音とは何か?
- 音の主要な性質
- 波長
- 回折
- 定在波
- 指向性
第2章 ダイナミックスピーカーの構造
- ダイナミックスピーカーの動作原理
- エンクロージャーの必要性
第3章 インピーダンス特性とT/S パラメーター
- ダイナミック型スピーカーのインピーダンス特性
- T/Sパラメーター
- 測定とT/Sパラメーター算出
第4章 エンクロージャー概論
- エンクロージャーについて
- タイムアライメント
第5章 密閉型スピーカーの設計概論
- 密閉型エンクロージャーの設計法
- エンクロージャーの容積を決める
- 密閉型エンクロージャーを作る
- 吸音材の量とT/Sパラメーターの変化
第6章 バスレフ型スピーカーの設計概論
- バスレフ型エンクロージャーの設計法
- 容積Vbとポート共鳴周波数fbを決める
- ポートの面積(Sv)と長さ(L)を決める
第7章 Scan-Speak で作る2Way スピーカー
- 設計コンセプト
- ユニット紹介
- ウーハーのT/Sパラメーター測定
- エンクロージャー容積とポート共鳴周波数の検討
- エンクロージャー製作
- クロスオーバーネットワーク設計
- バスレフポートの調整
- 周波数特性・インピーダンス特性実測
- スペック/音質インプレッション
Scan-Speakのユニットを使った作例スピーカー
Fusion360で作図した3Dデータ
図面どおりの寸法にカットされたMDFとラワン合板
完成した2Wayスピーカー
販売店
印刷版
電子版
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