目次
スピーカーユニットの選定
コスト計算
前回はコンセプトと目標が決まりましたので、今回はユニットを選定していきます。まずは3万円という目標から、ユニットにどれだけコストをかけられるのか確認してみます。
品目 | 単価 | 数量 | 価格 |
エンクロージャー用板材 | 1200 | 1 | 1200 |
落込&ネットワーク用板材 | 400 | 1 | 400 |
ターミナル | 200 | 2 | 400 |
ポート | 200 | 2 | 400 |
吸音材 | 500 | 1 | 500 |
配線材 | 100 | 2 | 200 |
コイル | 600 | 6 | 3600 |
コンデンサ | 200 | 6 | 1200 |
抵抗 | 100 | 2 | 200 |
ネジ類 | 10 | 50 | 500 |
インシュロックなど | 500 | 1 | 500 |
計 | 9100 |
ざっとエンクロージャー製作に必要なパーツのコストを計算してみました。まぁ妥当な価格でしょう。これでユニットはペア2万円以内に抑える必要があります。
ツイーターの選定
指向性制御するためには、Waveguideが必須です。名前にも入っていますしね。実はWaveguideを搭載したツイーターはあまり数が無いので、その中でも入手性が良くて安いものを探すと、Dayton Audio ND25FW-4を見つけました。綺麗に指向性が制御されているので使いやすそうです。気がかりがあるとすれば、10kHz以上でダラ下がりになっているところでしょうか。
何とコイズミ無線で税込み2,416円(2021/06/26時点)です!これ以上安くて特性の良いツイーターはなかなか無いですね。Wavuguide目的として買っても安いぐらいです。なるべくWFにお金を割きたいので、ひとまずこれで行きましょう。
ウーファーの選定
安くて良いツイーターを選べましたので、ウーファーには多少余裕ができました。ツイーターの性能的にもクロスは3kHz前後が良さそうなので、ウーファーは4インチから選びましょう。
やはり同じDayton Audioのほうが統一感があるよねという事で、Dayton Audio RS125-8にしました。フェイズプラグのおかげか5kHzまでしっかりと指向性が整っていますし、fsも59.2Hzと十分に低い値になっています。バスレフにすれば、小型ブックシェルフにとって十分な低域が得られるでしょう。
こちらはコイズミ無線で税込み6,630円です。何とか3万円で製作できそうですね。
価格表
最終的な価格表は以下になりました。3000円ほど余裕がありますが、送料やその他もろもろで簡単に吹っ飛ぶので余裕を見ておきましょう。
品目 | 単価 | 数量 | 価格 |
NG25FW-4 | 2416 | 2 | 4832 |
RS125-8 | 6630 | 2 | 13260 |
エンクロージャー用板材 | 1200 | 1 | 1200 |
落込&ネットワーク用板材 | 400 | 1 | 400 |
ターミナル | 200 | 2 | 400 |
ポート | 200 | 2 | 400 |
吸音材 | 500 | 1 | 500 |
配線材 | 100 | 2 | 200 |
コイル | 600 | 6 | 3600 |
コンデンサ | 200 | 6 | 1200 |
抵抗 | 100 | 2 | 200 |
ネジ類 | 10 | 50 | 500 |
インシュロックなど | 500 | 1 | 500 |
計 | 27192 |
次回予告
次回は購入したユニットのT/Sパラメータを測定し、エンクロージャーを設計していきます。お楽しみに!
補足
今回はweb連載という事で、かなり省略して記載おります。より実用的な自作スピーカー設計の手法や作例については、好評発売中のマスターブックシリーズ各書にて詳しく紹介しておりますので、ご参考いただければ幸いです。
『自作スピーカー マスターブック』著者。性能を重視したスピーカーとアンプの自作を行っている。