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きっかけ
お久しぶりです。だしです。オーディオ勉強会2021オンラインへご参加いただいた方はご存じかと思いますが、今のスピーカー業界には指向性制御というトレンドの波が来ています。そんな中、「マスターブックは指向性見なくていいの?バカなの?」という幻聴が日に日に大きくなってきており、毎日寝れない日々が続いています。
そこで、ローコストで作りやすく、できる限り指向性を整えたスピーカーの製作記事を連載することで何とか対策できないかと思い至ったのです。
それでは今回のプロジェクトのコンセプト、目標及びモデル名から決めていきましょう。
コンセプト
ローコストな小型2Wayブックシェルフ
デザインレシピ集の第二章と被っている?いやローコストでまともなスピーカー作ろうとしたらどうしても2Way小型ブックシェルフになっちまうんですよ。意図せずIridium17さんへの挑戦状となってしまいましたね……。
目標
Preference Rating 推定スコア6.0以上
Olive氏が発表したスピーカーの嗜好度指標、”Preference Rating”の計算式を性能指標として用います。厳密には「ニアフィールド特性と疑似無響室特性の結果から推定されるPreference Ratingが6.0以上となる事」です。色々と穴もあるらしいのですが、指向性も含めた総合スコアとしては最適かと考えられます。達成できないかもしれませんが……
材料費は3万円
思い切ってネットワーク素子やターミナル、エンクロージャー板厚、配線材等、Preference Ratingの計算式に関係しないコストはすべて切り詰めます。能率も無視します(めっちゃ叩かれそう)。また、各パーツはコイズミ無線やホームセンター等、国内で確実に手に入るものを用います。
できる限り作りやすい構造
ややこしいエンクロージャー構造はなるべく避けます。最近Waveguideを3Dプリンタで作る輩がいますが、私は優しいので「とりあえず3Dプリンタを買おうか」とは言いません。ホームセンターの作業スペースで作業が完了する程度を目標とします。
モデル名
スピーカーの命です。デザインレシピ集でモデル名が無かった件は正直後悔しています。ビシッとかっこいいモデル名を付けましょう。なんとなくかっこいいのでインドのシヴァ神から名前をいただきましょう。
Śiva BS2-WG
後に続く記号の羅列はBookshelf Speaker 2Way with WaveGuide です。安直ですね。
「既存の自作スピーカーの概念を破壊し、新たな価値を生み出すスピーカー」という事にしておきましょう。
次回予告
次回はコンセプトと目標に合致するスピーカーユニットを探していきます。私自身気分屋なので長い闘いになるかと思いますが、皆さんの応援よろしくお願いします。
『自作スピーカー マスターブック』著者。性能を重視したスピーカーとアンプの自作を行っている。